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日本健康・栄養システム学会誌
Online ISSN : 2758-3309
Print ISSN : 2432-3438
16 巻, 2 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • 古明地 夕佳, 杉山 みち子, 榎 裕美, 川久保 清, 葛谷 雅文
    2016 年 16 巻 2 号 p. 20-27
    発行日: 2016年
    公開日: 2023/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    目的 : 本研究は、在宅サービス利用高齢者における低栄養状態の出現状況および低栄養状態の関連要因を明ら かにすることを目的とした。 方法 : 対象者は、神奈川県横須賀・三浦地域の居宅介護支援事業所勤務の介護支援専門員80名が担当する在 宅サービス利用高齢者532名であった。調査は、対象者を担当する介護支援専門員が本人(または主介護者) への面接調査、およびケアマネジメント関連の既存資料からの転記により行った。要介護度等の基本情報、 低栄養の評価(体格指数:BMI)、サービス利用状況、食欲、食事に関する心配事、摂食嚥下機能の評価(摂食 嚥下障害の重症度分類:DSS)、基礎疾患の有無を調査した。低栄養の評価は、BMI 20未満を低栄養、BMI 20以上を栄養状態良好と評価した。低栄養状態の関連要因を明らかにするために、低栄養の有無を従属変数 とした多重ロジスティック回帰分析を行った。 結果 : BMI によって低栄養に分類された者は37.5 %であった。低栄養状態と関連する有意な因子として、「要 介護度が重度」、「食事に関する心配事あり」、「食欲がない」が抽出された。 結論 : 横須賀・三浦地域在宅サービス利用高齢者において、4割の者が低栄養リスクを抱えている実態が明ら かとなった。低栄養状態の早期把握と管理栄養士による栄養介入が必要であると思われる。 キーワード:低栄養状態、BM I、要介護度、食欲、食事に関する心配事
  • 古明地 夕佳, 杉山 みち子, 榎 裕美, 川久保 清, 葛谷 雅文
    2016 年 16 巻 2 号 p. 28-35
    発行日: 2016年
    公開日: 2023/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    目的:本研究は、在宅サービス利用高齢者における低栄養状態と2年間の死亡、入院、入所の発生率との関 連を明らかにすることを目的とした。 方法:神奈川県横須賀・三浦地域の居宅介護支援事業所勤務の介護支援専門員80名が担当する在宅サービス 利用高齢者のうち、登録時基本調査に回答した532名を登録者として2年間の追跡調査を行った。基本調査と して、要介護度等の基本情報、低栄養の有無(体格指数:BMI)、基礎疾患の有無等を調査した。追跡調査で は2年間の死亡、入院、入所の各イベント発生の有無を調査した。追跡調査票が回収できた509名を解析対象 とし、登録時の低栄養の有無(低栄養群:BMI<20;栄養状態良好群:BMI ≧20)と2年間の死亡、入院、入 所の各イベント発生との関連をCox 比例ハザード分析により検討した。 結果:追跡期間中に死亡した者88名(17.3%)、入院した者199名(39.1%)、入所した者91名(17.9%)であった。 Cox 比例ハザード分析の結果、低栄養群は栄養状態良好群に比べ、死亡のハザード比は2.21(CI : 1.40-3.49)、 入院のハザード比は1.60(CI : 1.18-2.16)と有意に高かった。低栄養状態と入所の発生は有意な関連が認めら れなかった。 結論:横須賀・三浦地域在宅サービス利用高齢者において、低栄養状態は2年間の死亡および入院リスクを 有意に高めることが明らかになった。 キーワード:高齢者、低栄養状態、BM I、生命予後
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