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日本健康・栄養システム学会誌
Online ISSN : 2758-3309
Print ISSN : 2432-3438
通所事業所における口腔・栄養関連サービスに関するインタビュー調査
〜口腔・栄養関連サービスの取組を実践する事業所の特徴〜
西井 穗 榎 裕美髙田 健人苅部 康子谷中 景子堤 亮介新井 英一宇田 淳大田 圭要大原 里子梶井 文子加藤 昌彦古賀 奈保子田中 和美遠又 靖丈長谷川 未帆子小山 秀夫杉山 みち子三浦 公嗣
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2024 年 23 巻 2 号 p. 9-19

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抄録

目的:通所事業所における口腔・栄養ケアの充実に向け、口腔・栄養関連サービスの取組を実践する事業所の 特徴を明らかにし、解決すべき課題やその対応について考察することを目的とした。 方法:口腔・栄養関連サービスの取組を推進する通所介護10 事業所、通所リハビリテーション4 事業所に勤 務する口腔・栄養関連サービスに関わる職員を対象とし、インタビューガイドを用いたグループインタビュー をオンラインで実施し、得られたデータを質的記述的に分析し考察をした。 結果:各加算が算定されている事業所は、口腔・栄養関連サービスに関わる専門職の管理栄養士、言語聴覚士、 歯科衛生士の人員体制は通所事業所に兼務体制が多く、各専門職の役割、情報連携の体系を明確にし、口腔・ 栄養関連サービスを重要視する理念や方針、風土が醸成されていた。また、サービスにより、利用者とサービ ス提供者の双方が良好なアウトカムを獲得していた。解決すべき課題は、人材では各専門職の配置が必ずしも 手厚い状況ではないこと、サービスへの理解が、介護支援専門員、利用者・家族から得られない場合があること、 資金は、収益が十分ではないこと、情報においては利用者の在宅での状況を把握することが困難であるという ことが示された。 結論:各加算が算定されている通所事業所の共通する特徴として、口腔・栄養関連サービスに関わる専門職の 体制は必ずしも十分でないものの、サービスの理念や方針、風土が醸成されていること、さらに、利用者とサー ビス提供者の双方が良好なアウトカムを獲得していることが明らかになった。解決すべき課題として、人材の 確保とそのための資金の確保、介護支援専門員、利用者・家族の理解、在宅での利用者の状況を把握すること が必要であると示唆された。 キーワード:通所事業所,口腔ケア,栄養ケア,ケアの質

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© 2024 一般社団法人日本健康・栄養システム学会
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