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美瑛町(びえいちょう)は、北海道上川郡にある町。「日本で最も美しい村連合」に加盟している[1]。
北海道を代表する観光地の一つ。特に「青い池」や「四季彩の丘」は、北海道を代表する風景として知名度が高い。それらに加え、なだらかな丘陵と豊かな自然環境と丘陵風景が特徴になっている[2]。町全域を「景観計画区域」の対象にしており[3]、「美しい日本のむら景観百選」、「美しい日本の歩きたくなるみち500選」(美瑛リフレッシュライン)に選定されているほか[4][5]、町の南に広がる富良野盆地を経て占冠村に至るエリアの6市町村で「富良野・美瑛観光圏」を形成している[6][7]。
北海道のほぼ中央、大雪山国立公園の十勝岳連峰と夕張山系との間に位置している。十勝岳連峰は複数回の大規模噴火によって火砕流が周辺地域に広く分布し、放射状に河川が流れて谷を形成された。美瑛の波状丘陵は噴火と河川の侵食によるものであり、丘と沢が連続性を持って成り立ち変化に富んでいる。また、波状丘陵の上に格子状の区画割りで開墾を行ったことが美瑛の個性的な景観を生み出すことになった。開拓は沢の平坦地を水田に、丘の傾斜地を畑に開墾していった。
- 山:白雲岳(2,230 m)、忠別岳(1,963 m)、化雲岳(1,954 m)、トムラウシ山(2,141 m)、オプタテシケ山(2,013 m)、美瑛富士(1,888 m)、美瑛岳(2,052 m)、十勝岳(2,077 m)、瑠辺蘂山(859 m)、熊山(724 m)、那英山(819 m)
- 河川:忠別川、辺別川、宇莫別川、置杵別川、美瑛川、美瑛美馬牛川、瑠辺蘂川、オイチャヌンペ川
- 池沼:硫黄沼、北沼、青い池
- 滝:白金不動の滝、白ひげの滝
- ダム:聖台ダム、新区画ダム、水沢ダム、しろがねダム、日新ダム
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美瑛の代名詞にもなっている波状丘陵
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トムラウシ山と北沼(2006年8月)
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オプタテシケ山と美瑛富士(2005年8月)
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美瑛岳から眺めた十勝岳(1998年8月)
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美瑛川(2013年5月)
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青い池(2022年6月)
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白金不動の滝(2010年8月)
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白ひげの滝(2022年6月)
1960年(昭和35年)にピークを迎えた人口は、その後、減少傾向が続いている。
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美瑛町と全国の年齢別人口分布(2005年)
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美瑛町の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 美瑛町 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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美瑛町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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18,002人
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1975年(昭和50年)
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15,719人
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1980年(昭和55年)
|
14,826人
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1985年(昭和60年)
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13,975人
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1990年(平成2年)
|
12,769人
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1995年(平成7年)
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12,106人
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2000年(平成12年)
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11,902人
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2005年(平成17年)
|
11,628人
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2010年(平成22年)
|
10,955人
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2015年(平成27年)
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10,292人
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2020年(令和2年)
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9,668人
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総務省統計局 国勢調査より
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2015年国勢調査によれば、以下の集落は調査時点で人口0人の消滅集落となっている[12]。
ケッペンの気候区分によると、美瑛町は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。降雪量が多く、周辺の自治体と同様に特別豪雪地帯に指定されている。冬季に-25℃を下回る気温が観測されることが珍しくなく、寒さが厳しい。
美瑛町
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雨温図(説明) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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気温(°C) |
総降水量(mm) | 出典:[12] |
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インペリアル換算 |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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気温(°F) |
総降水量(in) |
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美瑛(1991年 - 2020年)の気候
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月 |
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10月 |
11月 |
12月 |
年
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最高気温記録 °C (°F)
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6.3 (43.3)
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12.4 (54.3)
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15.4 (59.7)
|
27.0 (80.6)
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34.4 (93.9)
|
36.0 (96.8)
|
36.1 (97)
|
37.1 (98.8)
|
32.7 (90.9)
|
27.2 (81)
|
20.2 (68.4)
|
12.3 (54.1)
|
37.1 (98.8)
|
平均最高気温 °C (°F)
|
−3.9 (25)
|
−2.6 (27.3)
|
2.0 (35.6)
|
10.2 (50.4)
|
18.0 (64.4)
|
22.3 (72.1)
|
25.7 (78.3)
|
25.8 (78.4)
|
21.3 (70.3)
|
14.2 (57.6)
|
5.6 (42.1)
|
−1.6 (29.1)
|
11.4 (52.5)
|
日平均気温 °C (°F)
|
−8.7 (16.3)
|
−7.9 (17.8)
|
−3.0 (26.6)
|
4.4 (39.9)
|
11.3 (52.3)
|
15.9 (60.6)
|
19.7 (67.5)
|
20.0 (68)
|
15.2 (59.4)
|
8.3 (46.9)
|
1.5 (34.7)
|
−5.5 (22.1)
|
5.9 (42.6)
|
平均最低気温 °C (°F)
|
−14.8 (5.4)
|
−14.7 (5.5)
|
−9.1 (15.6)
|
−1.3 (29.7)
|
4.7 (40.5)
|
10.0 (50)
|
14.7 (58.5)
|
15.2 (59.4)
|
9.8 (49.6)
|
3.0 (37.4)
|
−2.9 (26.8)
|
−10.8 (12.6)
|
0.3 (32.5)
|
最低気温記録 °C (°F)
|
−33.2 (−27.8)
|
−32.7 (−26.9)
|
−27.5 (−17.5)
|
−14.2 (6.4)
|
−4.7 (23.5)
|
−0.9 (30.4)
|
3.8 (38.8)
|
4.7 (40.5)
|
−0.6 (30.9)
|
−6.0 (21.2)
|
−20.8 (−5.4)
|
−27.3 (−17.1)
|
−33.2 (−27.8)
|
降水量 mm (inch)
|
41.1 (1.618)
|
38.3 (1.508)
|
47.0 (1.85)
|
49.5 (1.949)
|
68.5 (2.697)
|
69.5 (2.736)
|
121.2 (4.772)
|
168.3 (6.626)
|
129.0 (5.079)
|
96.0 (3.78)
|
94.5 (3.72)
|
73.5 (2.894)
|
988.8 (38.929)
|
降雪量 cm (inch)
|
164 (64.6)
|
141 (55.5)
|
129 (50.8)
|
28 (11)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
0 (0)
|
3 (1.2)
|
79 (31.1)
|
182 (71.7)
|
708 (278.7)
|
平均降水日数 (≥1.0 mm)
|
15.2
|
13.1
|
13.6
|
11.4
|
11.0
|
9.9
|
10.9
|
11.7
|
12.3
|
14.1
|
17.9
|
18.2
|
158.3
|
平均月間日照時間
|
67.5
|
83.2
|
122.1
|
154.0
|
181.5
|
166.0
|
161.6
|
156.2
|
149.8
|
123.4
|
60.1
|
47.9
|
1,475.1
|
出典1:Japan Meteorological Agency
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出典2:気象庁[13]
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美瑛町は、1887年(明治20年)に上川原野一帯の「植民地区選定事業」が開始され、1892年(明治25年)に未開地として神楽村(現在は旭川市の一部)に属していたが、1894年(明治27年)に旭地区、1895年(明治28年)に原野地区で開墾が始まって農場が創設されていった。
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- 美瑛町図書館
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- みどり橋パークゴルフ場
- 新区画パークゴルフ場
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農業を基幹産業として畑作と稲作により発展してきたが、水田の転作による田・野菜や畑・野菜の複合経営が多く、小麦、飼料用作物、てん菜(サトウダイコン)、水稲、ジャガイモ(馬鈴薯)、大豆などを生産している[21]。同じ圃場でも作付が毎年変わることにより美瑛独特の「パッチワーク」と表現される丘陵地帯の田園風景を作り出している[21]。
美瑛町特産野菜としてアスパラガスの品種「ラスノーブル」があり、2010年を最後に種子供給が途絶えたため、町ではクラウドファンディングで集まった寄付金833万円などを活用して、2020年から苗復活を試みている[22]。
林業では町域面積の約7割を森林が占めており、その内約1/3が民有林であり多くが人工林になっている。
商工業は豊富な農産物や観光資源を基盤として営まれている。2015年(平成27年)に美瑛プレミアムブランド「ビエイティフル」が誕生し、厳選した町内特産品の取扱いを始めた[25]。
立地企業
組合
スーパーマーケット
金融機関
郵便局
宅配便
- 北海道美瑛センター
路線バス
都市間バス
町内を通る幹線道路は、シーニックバイウェイの「大雪・富良野ルート」、大雪 – 富良野 – 十勝を結ぶ「北海道ガーデン街道」になっている[29][30]。
一般国道
北海道道
道の駅
国指定
町指定
- 高橋北修筆「絵画」6件 – 美瑛町郷土学館内
- 旧陸軍演習場廠舎門柱 – 美瑛小学校敷地内
- 他26の小神社が存在する
美瑛では大きくうねる幾重にも連なった丘に畑が広がっており、縫い合わせた色違いの布地に見立ててパッチワークの丘とよばれ、遠くに大雪山系の山並みが見える景観の良さから、ポプラの木をはじめ数々のCMロケ地も点在する観光名所となっている[41][42]。一般に「パッチワークの路」とよばれるエリアは、美瑛の西に広がる丘陵地帯を指し[42]、丘には広域農道を始めとして幾筋もの道が走っている。
畑がパッチワークのように見えるのは、同じ土地に同じ作物を繰り返し栽培すると土地が痩せる連作障害を防ぐ目的で、栽培期間や収穫時期の異なる、ジャガイモ、小麦、豆類、ビートなどを順に植え替えているためである[42]。
訪日外国人旅行者の急増以来、ごみのポイ捨てや畑の踏み荒らし被害が後を絶たず、観光公害問題が長期化している。これまでも観光客に対して様々な手段での呼びかけが行われてきたが、解決には至っておらず、現在はスマートフォンを活用した「共存」と「通報」の2つの方法が試みられている[43]。
- ぜるぶの丘・亜斗夢の丘
- ケンとメリーの木
- ジェフ写真館 Geoff Gallery
- 北西の丘展望公園(観光案内所)
- 菊地晴夫写真ギャラリー
- 阿部俊一ギャラリー
- マイルドセブンの丘 - 2018年に、トレードマークとなっていたカラマツ林が、5本のカラマツを残してほとんどが伐採され、かつての面影をなくした。
- 美瑛町北瑛体験交流施設「北瑛小麦の丘」[44]
- セブンスターの木
-
パッチワークの路(2014年7月)
-
ぜるぶの丘(2007年7月)
-
ケンとメリーの木(2011年9月)
-
ケンとメリーの木と大雪山(2006年1月)
-
美瑛選果(2011年6月)
-
四季の情報館(2006年8月)
-
拓真館(2006年6月)
-
四季彩の丘(2021年7月)
-
白金温泉(2011年8月)
-
十勝岳望岳台(2008年10月)
- びえい雪遊び広場(1月)
- 寬仁親王記念丘のまちびえい宮様国際スキーマラソン(2月)[52]
- 丘のまちびえいフォトコンテスト審査結果発表(3月)
- びえい桜まつり(5月)
- 丘のまちびえいヘルシーマラソン(6月)[53]
- 那智・美瑛火祭り(7月)
- どかんと農業まつり(8月)
- 丘のまちびえいセンチュリーライド(9月)[54]
50音順
美瑛町町民憲章
わたくしたちは、美瑛町の町民であることに誇りと責任を感じ、この憲章をかかげてその実践につとめましょう。
- 1 心もからだもすこやかに りっぱにつとめをはたしましょう。
- 1 互にむつみ話し合い 楽しい家庭をつくりましょう。
- 1 きまりを守り助け合い 明るい社会をつくりましょう。
- 1 自然を愛し文化をたかめ 豊かな郷土をつくりましょう。
— 昭和38年2月25日制定[56]
ウィキメディア・コモンズには、
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産業
観光