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骨髄球

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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骨髄球(こつずいきゅう、: myelocyte)とは、造血幹細胞から好中球への分化の過程にある1段階の細胞形態である。通常は骨髄にのみ存在し、(白血病や癌の骨転移などの場合を除き)末梢血中には存在しない。

概要

前骨髄球より細胞は小さくなり、核も少し濃縮し形を崩しはじめ、クロマチン構造は少し粗くなる。[1] 染色した上での光学顕微鏡観察では、前骨髄球で豊富に存在していたアズール顆粒は骨髄球ではあまり見られなくなる(光学顕微鏡では見られないが、存在はしている)。かわりに2次顆粒が発現する。[1]分裂の細胞周期は長くなるが骨髄球の段階でも細胞は分裂能を残しており1-2回ほど細胞分裂を起す。[2]やがて、骨髄球は分化の段階を進め、後骨髄球となる。後骨髄球の段階では細胞はさらに小さくいびつになり、核は小さく濃く構造は粗くなり、分裂能は無くなる。[1]

造血幹細胞とその細胞系譜

脚注

  1. ^ a b c 浅野 茂隆、内山 卓、池田 康夫 監修、『三輪血液病学 第3版』文光堂、p268
  2. ^ 浅野 茂隆、内山 卓、池田 康夫 監修、『三輪血液病学 第3版』文光堂、p299-300