金沢医科大学総合医学研究所先進医療研究部門/腎臓内科学
2010 年 99 巻 6 号 p. 1180-1187
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鉄代謝の特徴は,積極的な鉄排泄系を持たずに閉鎖系で鉄を再利用し,血清鉄濃度を一定に保つことである.これはヘプシジン・フェロポルチン系でのフィードバック機構で管理されている.細胞内の鉄は,鉄輸送膜蛋白であるフェロポルチンを介して血清に供給されており,その機能は肝で産生されるヘプシジンにより制御されている.近年,鉄代謝の主要液性制御因子であるヘプシジンの定量測定が可能になり,ヒト疾患での貧血の解析手段がひとつ加わった.
日本内科学会会誌
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