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北川 亘太, 二村 雅子 関西大学経済論集 73 (4), 163-188, 2024-03-10
In his classic book on régulation theory, Aglietta (1976, p. 109) references J. R. Commons’ book on labor history in the United States. Théret (2002; 2008) also uses Commons’ work as a foundation …
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山田 航汰, 榊原 雄一郎 関西大学経済論集 73 (4), 145-161, 2024-03-10
本研究の目的は、筆者が北陸地方の中学生を対象として実施した質問紙調査をもとに、北陸地方における社会関係資本と非認知能力の関係性を明らかにすることにある。近年経済学分野では、社会関係資本(人と人とのつながり)に注目が集まっており、教育水準に影響を与えると言われている。また、全国規模の学力調査の結果から、数ある能力の中でも北陸地方は非認知能力が高い地域であることが推察される。分析の結果、社会関係資本…
河﨑 信樹 関西大学経済論集 73 (3), 71-93, 2023-12-10
海外民間投資公社(OPIC)は、アメリカ企業による開発途上国への投資拡大を支援することを通じて、開発途上国の経済成長を促進することを目的とした、アメリカを代表する開発金融機関であった。2017年1月に発足したトランプ政権は、このOPICの廃止を提起した。政府機関の廃止・再編および国際援助予算の削減を進めるためであった。しかし2017年後半以降、その政策を転換し、OPICを中心に行政府内の開発金融…
原田 輝彦 関西大学経済論集 73 (3), 125-143, 2023-12-10
吉野 裕介 関西大学経済論集 73 (3), 95-123, 2023-12-10
本稿の目的は、フリードリッヒ・ハイエク(Friedrich Hayek, 1899-1992)のジョン・スチュアート・ミル(John Stuart Mill, 1806-1873)に対する評価の変遷を追いつつ、かれの思想の特質を、とりわけ競争と慣習の観点から明らかにすることである。ハイエクは、ミルに与えたハリエット・テイラーの影響については積極的に評価しながらも、複数の著作で繰り返しミルの思想を…
西川 浩平 関西大学経済論集 73 (2), 27-53, 2023-09-10
本論文の目的は、LCC(Low-cost-carriers)の普及を中心とした国際線の発着枠拡大に着目し、航空産業における市場構造の変化が外国人旅行者の支出行動に及ぼす影響を明らかにすることにある。本論文では、2015年4月~2019年12月に日本を訪れた東アジア地域からの旅行者を対象に、航空運賃と市場構造、訪日時の支出額と航空運賃の関係、訪日旅行者の需要構造を定量的に検証し、その結果に基づくシ…
楊 冉冉 関西大学経済論集 73 (2), 55-70, 2023-09-10
This study aims to examine the dynamic effects of the consumption tax on macroeconomic variables by employing a structural vector autoregressive (SVAR) model. Identification of shocks in the SVAR …
橋本 恭之 関西大学経済論集 73 (1), 1-26, 2023-06-10
本稿の目的は、今後の財政健全化の方策を特に税収面で考える際の基礎的な材料を提供するところにある。本稿で得られた主な結果は、以下のようにまとめることができる。第1に、国税と地方税について、三位一体の改革後の税制である2007年から2020年までの期間についての税収弾性値を比較すると、国税の方が地方税よりも税収弾性値が高くなっていることがわかった。第2に、三位一体改革後の期間について所得税の税収弾性…
下山 晃 関西大学経済論集 72 (特集), 63-85, 2023-03-10
200年の歴史を通じて、カナダの歴史展開の基層に広く先住民奴隷化の進展していた事実が徐々に明らかになり、カナダ史理解の常識や通説は大きく揺らぎはじめている。従来さかんにもてはやされてきて通説ともなっている「カナダにおける多くの優しい絆説」は、先住民受難の歴史を軸に据えた分析視点に立てば、全くの幻想であったことがすぐに理解できる。先住民奴隷化問題は、実は現今の有色人種差別問題や格差の問題とも密接に…
布留川 正博 関西大学経済論集 72 (特集), 41-62, 2023-03-10
1807年にイギリスで奴隷貿易が廃止されて以降、イギリスは他国とのあいだに条約を結び、奴隷貿易を制圧する政策をとった。しかし、イギリス海軍の監視の網の目をかいくぐって、密貿易が栄えた。この貿易拠点のひとつが西アフリカ奴隷海岸のラゴスであった。地理的条件にも恵まれ、ラゴスは19世紀前半に西アフリカ最大の奴隷貿易拠点となった。イギリスはこれを座視できず、ラゴスの内政に介入し、王を交代させ、奴隷貿易禁…
Fujioka Hirotaka 関西大学経済論集 72 (4), 157-172, 2023-03-10
This article investigates the compact city policy in Toyama City by examining two considerations. First, we determine the effect of the residence promotion schemes that are an essential factor of …
Jayasuriya Shihan de Silva 関西大学経済論集 72 (特集), 9-39, 2023-03-10
Whilst enslavement was not limited to a single ethnic group, the dispersal of Africans due to involuntary mobilities has had a major impact on the world not only through the productivities of the …
前川 聡子 関西大学経済論集 72 (4), 143-156, 2023-03-10
長澤 勢理香, 西村 雄志 関西大学経済論集 72 (特集), 1-7, 2023-03-10
特集号
長澤 勢理香 関西大学経済論集 72 (特集), 109-124, 2023-03-10
奴隷商人のなかには、長年慈善家としての側面から人々の敬愛の対象となってきた人物がいる。彼らの姿や名前は街中に掲げられた記念碑や名称で見ることができた。しかし2020年以降、その見直しが急速に進んでいる。本稿では王立アフリカ会社で奴隷貿易に従事していた2人の商人に焦点を当て、彼らが奴隷貿易への関わりを深めていたことや、一見相反するように思える慈善事業を通して社会福祉に貢献してきたことを考える。
藍澤 光晴 関西大学経済論集 72 (特集), 87-107, 2023-03-10
インド洋西域における奴隷貿易の展開について、ザンジバル島とマダガスカル島を中心に考察する。19世紀、イギリスを先頭に西洋列強は奴隷貿易の禁止の方針を明確に打ち出し始めた。しかしながら、インド洋西域のアフリカ大陸東南部沿岸地域やその島嶼地域においては奴隷貿易が活性化した。そこで本稿では、ザンジバルやマダガスカルにおける奴隷貿易の考察を通して、19世紀インド洋奴隷貿易の一端を描写し、ヨーロッパ列強に…
田口 方美 関西大学経済論集 72 (3), 119-141, 2022-12
本稿の目的は、所得税制の所得控除の中で、人的控除に焦点を当てて、その現状と所得税負担への効果を考察し、今後の所得税制の方向性を探る一助とすることである。人的控除による世帯人員への配慮の考察では、OECD等で用いられている世帯所得の概念を用いる。具体的には、世帯人員の増加に伴う規模の経済を考慮した等価所得(Equivalent …
原田 輝彦 関西大学経済論集 72 (3), 97-117, 2022-12
楢原 理恵, 小林 創 関西大学経済論集 72 (2), 63-81, 2022-09
本研究では、バーンアウトと訪問看護師および大学病院看護師の利他性や看護業務内容の因果効果を明らかにすることで、これらの両群の特徴を知り、看護職のキャリア選択や職場配置などを含めたバーンアウトの低減のための一助とすることを目的とする。本研究で得られた主な結果は次のとおりである。まず、純粋な利他性は、バーンアウトを促進させる。これは、佐々木 …
徳丸 宜穂, 藤田 真哉, 吉井 哲 関西大学経済論集 72 (2), 83-96, 2022-09
日本の中小製造業企業にはコスト競争力が強く求められるようになっているが、コスト競争力の源泉についてはあまり明らかにされていない。これは、非価格競争への転換への方策を検討する上でも枢要な知見となろう。そこで本稿の目的は、第1に、いかなる原価低減活動によって実際に原価低減がもたらされ、ひいてはコスト競争力を獲得するに至っているかを明らかにすることである。第2に、組織能力構築に相補的な雇用重視企業はそ…