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安倍元首相銃撃事件を機に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に改めて注目が集まっています。

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旧統一教会巡るカルト規制 “先進国”フランスの教訓は?

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参院予算委員会で野党の質問に答える岸田文雄首相=国会内で2022年12月2日午前9時21分、竹内幹撮影
参院予算委員会で野党の質問に答える岸田文雄首相=国会内で2022年12月2日午前9時21分、竹内幹撮影

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題を巡り、被害者救済を巡る動きが急ピッチで進んでいる。政府は裁判所への解散命令の請求も見据え、教団の調査を開始。救済に向けた新法案も国会に提出し、10日に会期末を迎える臨時国会での成立を図る。だが宗教と向き合う公権力には、憲法が保障する「信教の自由」とのバランスも求められる。カルト対策の先進国と言われるフランスの実情に詳しい憲法学者の中島宏・山形大教授に聞くと、行きすぎた規制の時代もあった同国の経験を「反面教師にしてほしい」と話した。【金志尚】

岸田首相、突然の解釈変更

 文化庁は11月22日、宗教法人法に基づく「質問権」を行使し、旧統一教会に組織や財務状況について報告を求める文書を送った。1996年に施行された改正宗教法人法に規定が盛り込まれて以来、質問権を行使したのは初めてで、回答の締め切りは12月9日にした。

 旧統一教会を巡っては、解散命令を裁判所に請求する要件に「民法上の不法行為」が入るのかについて、岸田文雄首相は10月19日の参院予算委員会で「入りうる」と表明。「入らない」とした前日の答弁をひっくり返した経緯がある。文化庁が質問権行使の根拠にしたのも、金銭トラブルなどを巡って教団や信者らの「不法行為」が認められた民事判決22件(損害賠償額14億円以上)だ。

 政府がにわかに請求ハードルを下げたことについて中島さんに尋ねると、…

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