【12月3日 AFP】フランス・パリで2日夜、イスラム過激主義者の男が通行人を襲撃し、1人が死亡、2人が負傷した。容疑者の男は逮捕された。男には精神疾患があり、治療を受けていたという。

 現場はエッフェル塔(Eiffel Tower)近くのビラケム(Bir Hakeim)橋のたもと。週末の夜とあって人出で混み合っていた。現場を視察したジェラルド・ダルマナン(Gerald Darmanin)内相は、「男は外国人旅行者のカップルを襲い、フィリピン生まれのドイツ人が刺殺された」と説明した。

 警察筋がAFP語ったところによると、当局は男について、イスラム過激派で、精神疾患の治療を受けていることを把握していた。男は「アラーアクバル(Allahu Akbar、神は偉大なりの意)」と叫びながら襲撃したという。

 ダルマナン氏によれば、タクシー運転手が制止を試みたが男は橋を渡り、ハンマーでさらに1人を負傷させた。最終的に、警察がテーザー銃を使って拘束した。

 男は警察に、「アフガニスタンやパレスチナ」でイスラム教徒が殺害されていることに耐えられなかったと話しているという。

 パリ検察は、男は1997年生まれのフランス人で、殺人および殺人未遂容疑で過去にも逮捕歴があるとした。ダルマナン氏によると、未遂に終わった別の襲撃を計画し、2016年に禁錮4年を言い渡されているという。(c)AFP