大容量の RAM が搭載されていると、メモリ不足を示すエラー メッセージが表示される

文書番号: 253912 - 対象製品
この記事は、以前は次の ID で公開されていました: JP253912
使用しているハードウェアに関する問題がこの資料に記載されていない場合は、以下のマイクロソフト Web サイトで、その他のハードウェアについての資料を参照してください。
http://support.microsoft.com/default.aspx/w98?sid=460

現象

この資料の対象製品として記載されているバージョンの Windows を実行しているコンピュータに、512 MB 以上 (たとえば、768 MB) の物理メモリ (RAM) が搭載されている場合、次のいずれかまたは複数の現象が発生することがあります。
  • Windows の実行中に MS-DOS セッション (コマンド プロンプト) を開けない場合があります。開こうとすると、次のエラー メッセージが表示されることがあります。
    メモリ不足のため、このプログラムは実行できません。
    プログラムをいくつか終了してからもう一度やり直してください。
  • Windows の起動中にコンピュータが応答を停止 (ハング) するか、コンピュータが停止して次のエラー メッセージが表示されることがあります。
    Insufficient memory to initialize windows. Quit one or more memory-resident programs or remove unnecessary utilities from your Config.sys and Autoexec.bat files, and restart your computer.

原因

Windows 32 ビット プロテクト モード キャッシュ ドライバ (Vcache) は、Windows 起動時に、コンピュータに搭載されている RAM の容量に基づいて最大キャッシュ サイズを決定します。必要に応じてキャッシュを最大サイズまで増やせるよう、Vcache は十分なメモリ アドレスを確保して、最大サイズのキャッシュにアクセスできるようにします。これらのアドレスは、システム領域として知られる 0xC0000000 から 0xFFFFFFFF までの仮想アドレスの範囲 (3 ~ 4 GB) に割り当てられます。

大容量の RAM が搭載されたコンピュータでは、最大キャッシュ サイズが非常に大きくなり、Vcache がシステム領域内のすべてのアドレスを使用するため、MS-DOS プロンプトを開く (新しい仮想マシンを作成する) などの他の機能に仮想メモリ アドレスが割り当てられないことがあります。

回避策

この問題を回避するには、次のいずれかの方法を使用します。
  • System.ini ファイルの MaxFileCache 設定を使用して、Vcache が使用できるメモリの最大値を 512 MB (524,288 KB) 以下に引き下げます。 MaxFileCache 設定の使用方法の関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
    108079 32 ビット ファイル アクセス時の最大キャッシュ サイズについて
  • システム設定ユーティリティを使用して、Windows が使用するメモリ容量を 512 MB 以下に制限します。 システム設定ユーティリティの使用方法の関連情報を参照するには、以下の「サポート技術情報」 (Microsoft Knowledge Base) をクリックしてください。
    181966 システム設定ユーティリティのアドバンス トラブルシューティングの設定
  • コンピュータに搭載するメモリ容量を 512 MB 以下にします。

状況

マイクロソフトでは、この問題をこの資料の冒頭に記載したマイクロソフト製品の問題として認識しています。

詳細

Vcache は、最大キャッシュ サイズが 800 MB になるよう内部で制限されています。

AGP (Advanced Graphics Port) ビデオ アダプタがインストールされている場合、AGP アパーチャにもシステム領域のアドレスが割り当てられるため、この問題はさらに高い頻度で発生する場合があります。たとえば、Vcache が 800 MB の最大キャッシュ サイズを使用し、AGP ビデオ アダプタで 128 MB のアパーチャの割り当てがある場合、この範囲の仮想アドレスを使用する必要がある他のシステム コードやデータには、アドレス空間がほとんど残されません。

プロパティ

文書番号: 253912 - 最終更新日: 2011年5月12日 - リビジョン: 3.0
この資料は以下の製品について記述したものです。
キーワード: 
kbdiskmemory kberrmsg kbprb KB253912
"Microsoft Knowledge Baseに含まれている情報は、いかなる保証もない現状ベースで提供されるものです。Microsoft Corporation及びその関連会社は、市場性および特定の目的への適合性を含めて、明示的にも黙示的にも、一切の保証をいたしません。さらに、Microsoft Corporation及びその関連会社は、本文書に含まれている情報の使用及び使用結果につき、正確性、真実性等、いかなる表明・保証も行ないません。Microsoft Corporation、その関連会社及びこれらの権限ある代理人による口頭または書面による一切の情報提供またはアドバイスは、保証を意味するものではなく、かつ上記免責条項の範囲を狭めるものではありません。Microsoft Corporation、その関連会社 及びこれらの者の供給者は、直接的、間接的、偶発的、結果的損害、逸失利益、懲罰的損害、または特別損害を含む全ての損害に対して、状況のいかんを問わず一切責任を負いません。(Microsoft Corporation、その関連会社 またはこれらの者の供給者がかかる損害の発生可能性を了知している場合を含みます。) 結果的損害または偶発的損害に対する責任の免除または制限を認めていない地域においては、上記制限が適用されない場合があります。なお、本文書においては、文書の体裁上の都合により製品名の表記において商標登録表示、その他の商標表示を省略している場合がありますので、予めご了解ください。"

フィードバック