パレスチナ、ユネスコ加盟…米は「時期尚早」
【パリ=三井美奈】国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)は10月31日、総会でパレスチナを195番目の「加盟国」として承認した。
パレスチナが主要な国連機関で、正式な加盟国としての地位を得るのは初めて。
採決ではアラブ諸国のほかフランス、スペインなど107か国が賛成し、米国やドイツなど14か国が反対、日本など52か国は棄権した。ユネスコは国連安全保障理事会と違い特定の加盟国に拒否権はなく、総会での有効投票の3分の2の賛成で加盟が決まる。
パレスチナは今年9月には国連加盟を申請した。ユネスコでは10月、アラブ諸国の主導で執行委員会(58か国)が、パレスチナの加盟承認を求める総会への勧告を賛成多数で採択した。
米国はパレスチナの国連、ユネスコへの加盟に反対。加盟承認すればユネスコ予算の22%(約8000万ドル)に当たる拠出金の凍結を示唆していた。ホワイトハウスの報道官は31日、パレスチナの加盟承認を受け「時期尚早」と述べた。
(2011年11月1日01時30分 読売新聞)