住宅ねっと相談室 あらかると
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壁紙の防湿性について
（東京都 30歳代 会社員 男性）
現在、戸建て住宅を建築中です。壁紙を選ぼうと、分厚いカタログを借りたのですが、あまりの種類の多さに戸惑いを覚えています。
壁紙のカタログを見て、疑問に思った事があります。ビニール系の壁紙と、紙系の壁紙が存在するのですが、防湿性をうたっている紙系の方がやはりよいのでしょうか。
あまり、大きな違いが無いのであればデザイン重視で選ぼうと思うのですが、いかがなものでしょうか。
いろんな意見かあるのですが
（住宅ねっと相談室カウンセラー 一級建築士 荒尾 博）
壁紙（以下クロスという）の選択でもいろいろな考え方があります。本来、住宅の断熱などの性能を考えるとき、一般的なケースでは、室内側に防湿フィルムを貼り、室内側からの湿気で断熱材の内部結露をしない様にし、外部側透湿防水シート＋通気工法で湿気を外部へ逃がす工法があります。このような場合には、室内側のクロスに防湿を期待する意味が出てきます。
ただ、クロス自体の透湿抵抗についての疑問もありますし、下地材が石膏ボードなどですから、透湿するクロスが、果たして下地材にとって良いのかどうか問題視する専門家もいます。また、ある程度の容量がなければ室内の湿度変化に対応できませんので、どれだけ吸放湿性の効果があるかは、なんともいえません。
いろいろ申しましたが、気候や建物の構造、使う場所によっても考え方が異なり、難しい面があります。これではますます悩んでしまいますよね。そこで結論としては、素材感とデザイン、それと予算重視で選んで、私は良いと思います。
[ 2003/3/26 掲載]
住宅ねっと相談室カウンセラー 住まい創りのプロデューサー 荒尾 博
一級建築士、FP(ファイナンシャルプランナー)、インテリアプランナー、ビル管理士、横浜市木造住宅耐震診断士、神奈川県福祉のまちづくりバリアフリーアドバイザー、民間地震対策研究会主幹会員、地震防災と高齢社会住環境に興味あり。
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