行きたい業界トップは「商社」で、行きたくない業界は「フードサービス」−−。2012年3月卒業予定者に聞いた就職活動に関するアンケート調査の結果、こんな志向が浮かび上がった。
日本経済新聞社の子会社で、就職・転職情報サービスを提供している「日経HR」が、東京都内の主要な大学・大学院に通う2012年3月卒業予定者を対象に、「就職活動に関するアンケート」を実施。654人から回答を得た。
「行きたい業界」のトップは前年に続き、「商社」。支持率は29.2%(前年も29.2%)で、3人に1人が志望業界に挙げている計算だ。第2位は「銀行」(22.2%)、第3位には「生保・損保」(20.6%)が入った。
4位以下は上から順に「食品」「テレビ・広告」「化粧品・生活用品」「新聞・出版」「不動産」「コンサルティング」「ITサービス・ソフトウエア」となった。ここまでがベスト10業種だ。
前年と比べて人気(回答率ベース)がアップしたのは、ベスト10業種のうち、「不動産」「コンサルティング」「ITサービス・ソフトウエア」の3業種。逆に、前年と同率のトップ「商社」以外の6業種はいずれもダウンした。「銀行」は4ポイント、「新聞・出版」は4.2ポイントのダウン幅となった。
一方、行きたくない業界のトップは、こちらも前年同様、「フードサービス」(21.3%)。「百貨店・スーパー・ コンビニエンスストア」(13.6%)、「公務員・教員」(13.3%)が続いた。
4位以下は上から順に「証券」「銀行」「生保・損保」「信販・クレジットカード・リース」「ITサービス・ソフトウエア」「レジャー・アミューズメント」「建設・設備・道路」。ここまでがワースト10業種だ。
前年と比較すると、トップの「フードサービス」が5.4ポイントも増えて、唯一、20%を超えたのが目を引く。日経HRは「『フードサービス』は、アルバイトとして業界を経験している学生が多く、現場を経験した結果、『行きたくない』と判断している人も多いようです。また、2位の『百貨店・スーパー・コンビニエンスストア』同様、土日勤務も敬遠される理由のようです」と、背景を分析している。
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