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宮澤大蔵大臣閣議後記者会見の概要

(平成12年9月1(金))

【冒頭大臣発言】

 今日は、「防災の日」ということで、早く出かけました。ハイライトは、扇さんがかねてユニフォームがいかんと言っていらした。今日は、ご自分の話では、自分がデザインをして芦田淳に作らせた新しいものを着て登場なされました。何をお着になっても似合う方です。 それから、公共工事コスト縮減対策関係閣僚会議というのがあって、3年間コストを削減するというかねての申し合わせについて、今年もまたそれをやるということと、過去の報告です。
 閣議は、「ものづくり基盤技術基本計画」という基本法が昨年3月に成立している、その結果を国会に報告するということであります。これは通産大臣から。
 それから、文部大臣からも、同じことに関して、学校教育における学習も大事であると。 労働大臣も同じことについてで、全国各企業において労働者の職業能力を評価していきたいと。
 それから、総務庁長官は、完全失業率 4.7%。家計調査における7月の全国勤労者世帯の実収入は、前年同月に比べ減少、消費支出も減少。季節調整値で前月からの変化を見ると、実収入は増加、消費支出も増加と。どうも、いつものとおりよくわからないことなんですけれども、そういうことです。
 それから、労働大臣は、有効求人倍率は0.60。これは0.01よくなりましたね。雇用情勢には改善の動きが見られると考えていると。
外務大臣から、森総理大臣の南西アジア諸国訪問について。報告は、パキスタン、インドともCTBT署名についての国内コンセンサス形成に向け最大限努力することを明らかにしつつも、署名時期についての直接的なコミットメントは示されましたでした。そのため、我が国が1998年5月以来実施している経済措置の見直しは行いませんでしたが、一部経済協力継続案件についてはこれを進める旨先方に伝え、CTBT署名等に向けての一層の努力を求めましたとのことです。それから、インドでは、ヴアジパイ首相との間で、「日本・インドIT協推進計画」を実施することを提案した。それから、今回訪問した4カ国の首脳に対し、今後5年間で高校生を含む 5,000人を招聘する青少年交流計画や「森フェローシップ」を含む知的交流のための交流プログラムを推進する旨を表明しましたと。
 それから、文部大臣は、8月28日にスイスのローザンヌでオリンピック委員会理事会があって、2008年における大阪が正式立候補都市として承認されたと。
 もう一度、河野外務大臣から、今般、訪中をされて、江沢民国家主席、朱鎔基総理、銭其琛副総理、曾慶紅党中央組織部長、唐家璇外交部長などと会談をした。これは、中心の課題は、朱鎔基総理が10月12日〜17日に訪日をされることの準備であるが、今回、特に海洋調査船の問題について、相互事前通報の枠組みを作ることで一致した。また、海軍艦艇の活動についても、私より日中相互の信頼関係を傷つけるものとして自制を強く求めましたと。中国側よりは、日本の心配している事態は既に存在しないというような発言があった。今回の訪問を通じ、私より中国側の要人に対し、日中関係についての我が国の考え方を率直に伝え、忌憚のない意見交換を行うことができたと思うと。
 それから、懇談になって、平成12年度における行政コスト削減策について、平成11年度から30%削減に取り組んでいるので、12年度においても具体的に案を示していきたいと。
 それから、金融再生委員会委員長は、日債銀の譲渡について、かねて譲渡予定日をひと月延ばしていたが、本日予定どおりソフトバンク・グループへの譲渡を実行する運びとなりましたと。
 国土庁長官は、三宅島において、先般自分を本部長、国土総括政務次官を副本部長とする非常災害対策本部を設置し、本部会議を開催して、今後の方針についていろいろ決定をしておりますと。
 厚生大臣が、医療事故がいろいろあって、総理からもご注意があるので、緊急な対応をしなければならないと思っておりますと。1つは、特定機能病院というのは大病院だそうですけれども、その会議を招集したいと思うと。これには大学病院も含まれるので、文部省もご協力を願いたいと。なお、別途医療安全連絡会議というものを開きたいと思うと。これは、公的病院−−公共団体の病院ですね、これも含めますので、自治大臣からよろしくお願いしたいと。
 以上。

 

【質疑応答】

問)  まず、昨日締め切られました概算要求ですけれども、一般会計の総額ですと今年度予算よりもやや減少しており、あと、IT関連目白押しというようなことですが、大臣、まず出揃いぐあいをご覧になってのご感想はいかがでしょうか。
答)  わからないから、主計局長に1〜2週間でちょっとざっと見てどんな感じのことか教えてくれって、一昨日頼んでおきました。
問)  では、まだ詳細はご覧になっていないということですか。
答)  ええ、ちょっとわかりませんもんね。専門家が見てくれて大体の感想を言ってくれないと、
わからないと思うんで。
問)  今日から査定作業が本格化すると思うんですが、来年度予算は青天井の要求ですとか、あるいは留保枠とかあって、査定もいろいろ大変だと思うんですが、査定に臨む基本方針みたいなものがありましたら。
答)  第一にですね、私はかねて申し上げているとおり、4−6のQEが出て、それを見て補正のことを考えたいと。今あなたがお聞きになったのは本予算ですが、当面の問題として。このことが1つですね。
 第二に、したがって概算要求の中身も見ないで、補正がどのぐらいの規模になるなんていうことは言えるはずがない。
 第三に、補正という議論をするときに、財源は幾らでも国債を出せばいいんだという考え方は、そろそろ再考をしてもらわなければならない。一文もとは言いませんが、財源をどうするんだという議論は、いわゆる不況対策を金に糸目をつけずやるという時代はもう過ぎつつある、ということを申しておきたいと思うんですね。
 ですから、概算要求は、そういう観点からも、いわば新生経済対策の4つとよく言いますが、そういうものについて補正として積み上げるものがどういうふうになるかということを、差し詰め知りたい。そこらあたりを主計局長にちょっと見てくれないかと言っているというのが、今の問題ですね。
 その他、本予算そのものは、これから長い長い作業になりますから、時間をかけてと思っている。
問)  今回の姿なんですけれども、武藤次官は昨日の記者会見で「いわゆる積極型ではない」というような評価をされたんですが、それについて、大臣、いかがでしょうか。
答)  概算要求ですか。
問)  ええ、概算要求です。
答)  ええ、そうだと思いますね。また、基本的に国債発行額も落とそうと思っているし、各省庁とも、我が国の不況脱出があるところまで来たということは、みんな当然認識を持っているようですから、したがって、内容も従来のようなカラーとは違うようですね。それは常識的にそうだろうと思うんですけれども、ただ、それを、どういう形で本予算に仕組んでいくかということは、議論していくといろいろ問題が出てくるだろうとは思っています。
問)  積極型でないとすれば、あえて言うと何型というような表現をするといいでしょうか。
答)  そのうち皆さんが何か書いてくれるだろうと思って…。いいのがあったら使わせていただきますから。いい命名をお願いします。
問)  あと、先ほども出ました亀井正調会長さんの10兆円補正の話が、どうも与党内で評判が余りよろしくないようなんですが、中身の議論を抜きにして、額の論議だけが先走りしているという現状については、いかがでしょうか。
答)  それは先ほど申し上げたとおりですけれども、亀井さんは亀井さんで、この段階で、お祭りが始まる前に一発花火を上げておこうと、こういうことでしょう。ですから、それは政調会長としてのいろいろ先を考えての慮りだろうなと思って、あんまりそういう意味でまっすぐにお答えしようとは思っていないんですけれども、先ほど3つのことが私としては考えていることですね。
問)  従来型の大きい補正はもう必要ないとおっしゃってきた大臣のご発言からすると、10兆という額は大きいのかなという気もするんですが…。
答)  思いもよらないです。しかし、花火の規模としちゃ、大きい、いい規模かもしれないが、でも、現実にはこれから地道にやっていかなきゃしようがないですね。
                                                                        (以上)
 

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